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【会計】飲食店にとって減価償却費を把握する意味って何?

経営を担当されている方は「耐用年数」「固定資本」「定率法」などのワードを耳にしたことがあるでしょう。

これらは全て減価償却にまつわる用語です。しかし、まだ経験の浅い方は、聞いたことはあってもどういう意味なのかよく分からないことが少なからずあるのではないでしょうか?

そこで本記事では、減価償却についてわかりやすく解説します!

 

1減価償却とは?

1.1減価償却とは?

機械や建造物などの固定資本は長期にわたって使用し続けると、徐々に経済的に価値が下がってしまいます。このように固定資本の価値低下を考慮し、取得時に耐用年数に応じて分割計上し、各会計期間に配分した費用を減価償却と言います。これを利用することで固定資本の具体的な価値減少を数値化することができるのです

また初期に多くかかってしまう費用を分割することで利益をいびつになるのを防ぎ、税金徴収の際にも扱われています。

 

減価償却費を計算するためには、固定資本の費用とその耐用年数を調べなければなりません。固定資本各々の耐用年数に関しては以下の国税庁HPから調べることができます。

国税庁HP 耐用年数表

 

1.2固定資本とは?

具体的にどのようなものが固定資本として減価償却費の対象となりうるのでしょうか?

 

例えば、有形固定資産であるパソコン、印刷機などがあります。また馬や牛、りんご樹、梅樹などの動植物もこれに含まれ、減価償却として計算することができます。

 

さらに無形固定資産も減価償却として計算できる場合があります。その代表例がソフトウェアです。このように様々な固定資本を減価償却として計上することができます。

 

1.3減価償却には入らないもの

一方で、固定資本ではあるものの、減価償却の対象外となるものがいくつかあります。

  • 使用可能期間が1年未満のもの

例えば、テレビコマーシャルフィルムの耐用年数は2年と定められています。しかしテレビ放映期間は1年未満が一般的です。このように一般的な消耗性に鑑みて、使用期間が1年未満の場合は減価償却として計上することはできません。

 

  • 取得価額が10万円未満のもの

耐用年数が規定されていた場合でも価格が10万円未満であれば同様に消耗品とみなされます。(例:鉛筆、消しゴム)

  • その他

たとえ有形固定資産であっても、減価償却の資産に含まれないものがあります。それは土地や美術品です。これらは時間が経過しても価値が下がるわけではないので、対象外となります。他にも有価証券などの無形資産も同じく価値が下がらないものなので、同様に対象外となっています。

 

2減価償却の計算方法

以上のような固定資本の特徴に留意しながら、耐用年数に応じて減価償却を計上することができます。ここまで少々難しく説明してきたので、ここからは具体例を挙げながら、実際に扱われる2つの計上の仕方をご紹介しましょう。

 

また減価償却費を計算するためには、固定資本の費用とその耐用年数を調べなければなりません。固定資本各々の耐用年数に関しては以下の国税庁HPから調べることができますのでご利用ください。

国税庁HP 耐用年数表

 

2.1定額法

定額法とは毎年一律の費用として減価償却する方法です

例えば20万円の一般のパソコンを一台購入したとします。国税庁HPによるとパソコン(サーバーなし)の耐用年数は4年です。

20万÷4年=5万/年 つまり単純計算すると年間で5万円の償却費用がかかることになります。

 

定額法にならって計算した場合

期首帳簿価額 減価消費額 期末帳簿価額
1年目 200000 50000 150000
2年目 150000 50000 100000
3年目 100000 50000 50000
4年目 50000 49999 1

 

最後に1円だけ規模に残っているのは、事実上会社に資産があることを意味し、この残存価額(1円)を備忘価額と言います。

 

定額法は一定の割合で減価償却されるので、比較的容易に求めることができる計算方法です。

 

2.2定率法

定額法に対し、定率法とは残存価額から一定の割合で減価償却する方法です。定額法とは違い、減っていく割合は、時間が経つにつれて小さくなっていきます。ここでも定額法と同様、20万円のパソコンを購入した例を用いで説明しましょう。

 

定率法の計算方法は少々手間がかかります。当初は「残高×(1-償却率)」で減価償却を行っていきますが、「取得価格×保証率」(償却保証額)に満たなくなった年から、「改定取得価額×改定償却率」という手法に変わります。

*改定取得価額とは・・・調整前償却額が初めて償却保証額に満たないこと

 

今回の場合ではパソコンの耐用年数が4年ですので、以下の表に基づいて減価償却が行われます。

 

国税庁が定める耐用年数が4年の製品についての規定

耐用年数 5年
償却率 0.400
改定償却率 0.500
保証率 0.108

 

定率法にならって計算した場合

期首帳簿価額 減価償却額 期末帳簿価額
1年目 200000 80000 120000
2年目 120000 48000 72000
3年目 72000 28000 43000
4年目 43000 21600 21000
5年目 21000 21599 1

 

2.3定額法と定率法の比較

このように一定の割合で減価償却されるのが定額法であるのに対し、減価償却される割合が徐々に小さくなっていくのが定率法です。

 

今日では定額法を用いている会社が増えている傾向にあるようですが、用途によって一長一短であるため、一概にどちらが優れているとは言えません。臨機応変に採用することが大切です。

 

3まとめ

減価償却のことに関してご理解いただけましたでしょうか?最後に本記事の総括を行います。

・減価償却とは取得金額を耐用年数で割って1年間で減少する価値を数値化すること

・固定資本とは建造物、機械・装置、動植物、ソフトウェアなどが含まれる

・固定資本でも消耗品としてみなされる場合、減価償却の対象にならない

・時間が経過しても価値が低下しない無形資産なども同様に対象外

・減価償却は定額法または定率法の2つの方法で計算することができる

 

いかがでしたか?以上のことに関して、もし不明な点がございましたらCross Pointがお手伝いいたします!

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