マーケティング

知らないと損!飲食店の安定経営にとって大事な「原価率」が3分で分かる

原価率とは

原価とは、商品やサービスを制作するためにかかる初期費用のことです。原価率とは、売上のうちに原価が占める割合のことで、飲食店の場合には、食材費が売上高に占める割合です。

食材費÷売上高×100%=原価率

 例えば:

原価が一升6000円の日本酒は一合あたり原価600円の10合分です。
その場合、一合の値段を1200円と想定すると、原価率は6000÷12000×100%=50%になります。

原価率を重視する理由

お店は、料理の美味しさばかりを重要視しているかもしれません。

けれども、持続的経営を遂げるためには、原価率も無視できないとても重要な要素なのです。

原価率

営業利益に直結する

売上が多くても、収支不均衡のために、経営を続けられない店があります。なぜなら、売上があっても、実際の利益が出ていないことが、しばしばあるからです。

原価率の計算方法から見ると、原価率は高ければ高いほど、利益率が低くなることがすぐわかります。

例えば:

店舗の賃金と光熱費などの固定費用は全部一緒の二つの店があるとします。

A店の原価率は25%で、B店の原価率は30%です。毎日20万円の売上を想定すれば、B店はA店より毎日1万円の利益差が出ます。

料理とサービスの質を求めるのはもちろん大事ですが、安定した経営こそ最高の料理とサービスを提供するための前提となります。

適正に設定しないと顧客離れ

食材価格はよく台風、気温等の天候変動に左右されます。

しかし、原価率を維持するために、料理の値段も常に調整してしまうと、お客様の満足度が下がって、顧客離れをもたらす可能性が発生してしまいます。

「前月の値段は2000円だったのに、なんで今日は2500円になったの!」とお客様を不愉快にさせないように適切な原価率を考えて、適正かつ安定した値段を設定しましょう。

原価率を計算する時、考えるべきこと

上記では原価率の簡単な計算方法を紹介しましたが、実際の経営中に、考えなければならないことはいくつかあります。

もしこれらを無視してしまうと、予測の原価率と実際の原価率は違ったものになってしまいます。

原価率

では、これらの重要な要因をご紹介します。

繰り越し分

前月に仕入れた食材や翌月に持ち越す食材がありますので、売上とその月の仕入れ額だけでは、原価率を正確に把握できません。

ここで、「先入先出法」を紹介させていただきます。

先入先出法とは、前月の繰り越し分と当月の仕入れ分を合わせて、翌月に持ち越した分を引いてから、当月使用分を計算する方法です。

例えば:

前月残した米2袋(1000円/袋)と今月仕入れた10袋があります。月末在庫取りをする時、今月残した一袋を翌月に持ち越しすると、今月の米の食材費は

(2+10-1)×1000=11000円になります。

また、繰り越し分が明白に分かるように、納品の格納方も先入先出方法に従ったほうが良いです。

ロス高

実際の店の運営において、仕込みミスやオーダーミス等がよくあるので、すべての仕入れた食材を予測の通りに使い切るのは難しいです。

これらの食材の廃棄量を意識しないと、実際の原価率が設定された原価率より高くなって、店の収益も予測より低くなります

例えば:

原価率を30%で想定します。

一食分の料理の食材費は600円にすれば、売上は2000円になります。

もし、一日の販売量は50食だと想定すれば、理想の状況は一日50食を全部売りきって、一日の売上は10万円になります。この中の食材費は3万円になります。

もし、実際の状況は一日40食しか売らなくて、3食はオーダーミスで廃棄されてしまって、残った7食の食材は品質維持の為に、捨てられてしまうなら

ロス高を考えない原価率は

600×40÷(2000×40)×100%=30%で、予測の通りです。

しかし、実際の原価率は

600×50÷(2000×40)=37.5%で、予測より高くなります。

そのために、運営中の食材ロスを意識しないと、知らないところで損をしてしまいます。

では、飲食店にとって、実際に起こり得る食材ロスを紹介します。

  • 歩留まり率

簡単に説明すると、食材の使える部分の割合です。歩留まり率は高ければ高いほど、原価率は低くなります。

例えば:

生キングサーモンの歩留まり率はほぼ68%なので、1500円/kgで4kgを購入すれば、食材費は6000円となります。

歩留まり率は68%の場合、使える部分の重量は2.72kgです。

100gあたりの原価は

約6000円÷2720g×100g=220円になります。

 

  • オーダーミス

これは前述した例の通りで、食材ロスとして、原価率を計算する時考えなければなりません。

  • オーバーポーション

オーバーポーションとは、料理を決められた量より多く載せることです。前述のサーモンの例を使うと、一食分のサーモンを100gと決められる場合、27食分に使えることになります。

実際の調理では、一食分のサーモンは110gを使ってしまうと、24食分しか作れなくなって、原価率も高くなってしまいます。

原価率

原価率をチェックするタイミング

原価率を設定してから、そのままで放置してはいけません。経営の良し悪しに関連する原価率を定期的にチェックするのは大事なことです。

よくある原価率をチェックするタイミングは

  • 取引先や仕入れ価格に変更がある時
  • 新しいメニューを作る時
  • 週を単位として売上を分析する時
  • 月次で粗利額の見込みを計算する時

早く経営の問題を発見すれば、対策を立てられるので、常に原価率を把握しましょう。

原価率の抑え方

原価率は高ければ高いほど、収益が少なくなるので、店を継続する為に、適正な原価率を維持しなければなりません。

それでは、原価率の抑え方を紹介します。

食材費を下げる

原価率の計算式から見ると、原価率を左右する重要な因子の一つは食材費なのです。原価率を下げるために、先に食材費を下げるのは有効な方法だと思います。

例えば、前述した日本酒の場合だと、売上高をそのままで維持して、もっと安くなった5000円の日本酒を仕入れたなら、原価率は5000÷12000×100%=41%まで減少させることができます。

ここで、二つの食材費を下げる方法を紹介します。

  • 安価の仕入先を再検討する。
  • 共通食材を利用するメニューを考える。

しかし、注意すべきところは、食材は料理の質に直結しているので、ひたすら安い食材を購入してしまうと、逆に店の評価を下げてしまうかもしれません。

ロス率を下げる

前述した通り、よくある食材ロスは歩留まり率、オーダーミス及びオーバーポーションこの三つあるので、これに注意すれば、ロス率を下げられます。

  • 歩留まり率を上げるために、加工済みの食材の購入を推奨します。

例えば、同じ重量を前提としたら、種ありのアボカドより、種無しの冷凍アボカドの方が歩留まり率は高です。さらに、下処理もいらないので、調理の効率も上げられます。

  • 仕込みをする時、食材の量を正しくコントロールしましょう。

調理する時、食材を均等に分けたり、量ったりする余裕がないので、仕込みをする時きちんと量を注意すれば、オーバーポーションを防ぐことができます。

  • 注文確認を徹底する

お客様からの注文を受ける時、復唱すれば最初の段階からオーダーミスを減少させることができます。

キッチンにオーダーを通す時、打ち間違いがあるかどうかをもう一回確認してから、はっきり伝えるのも重要です。

原価率

全体的な原価率のバランスを重視しよう

飲食店の原価率の目安は30%とよく言いますが、すべての料理において30%の原価率に従う必要はないです。なぜなら、飲食店の形態ごとに、原価率はそれぞれ違うからです。

例えば、お寿司屋のような食材にこだわる飲食店にとって、食材費を下げると、必ず料理の質に影響が出ます。しかし、もし高い回転率を維持すれば、利益を保つことができます。

また、目玉メニューの原価率を高めに設定し、ドリンクなどのサイドメニューの原価率を抑え、全体的なバランスを取ることがとても大事です。

まとめ

安定した経営は最高の飲食店を作る前提です。そのために、原価率を重視しなければなりません。

原価率を把握する上で、繰り越し分とロス高を忘れずに、常にチェックすることを推奨します。またよくある原価率の抑え方は

  • 原価を下げる
  • ロス率を下げる
  • 注文確認を徹底する

この三つがありますが、一つ一つの原価率を下げるより、全体の原価率のバランスを維持することが大事です。

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